Yogi's World Performing Journey!

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ここがブラックアフリカ!黒人に囲まれる初めての体験。

2018/12/21
 
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パフォーマーYogi 二十歳の頃より世界を周る放浪の旅に出る。アジア、ヨーロッパ、アフリカと駆け巡り、そこでの出逢いからパフォーマーとして歩み始める。その後はイタリアに居を定め演劇芸術を学んでいく。豊富な経験と独特の感性から綴られる言葉は広く世の中を描く。特技はバルーンアートとジャグリング、ハンドパン演奏♪
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サハラ砂漠というと皆さんはどんなイメージをするだろうか?
うねうねと続く砂丘やらラクダ、そしてオアシスというのはステレオタイプの骨頂だろうか?

しかし僕も行くまではそんなイメージだったのだが、きっとそんな砂漠らしい砂漠はもっと内陸地の方だ。

現在モロッコから下側の隣国モーリタニアまでは、海沿いを綺麗に舗装された一本道が走っている。所々に休憩所もあり、難なく通過できてしまうのだ。
その左右には残念ながら荒野が一面に広がるだけだった。大陸の果てだからなのだろうか。

『サハラ砂漠縦断!』という大冒険を夢見ていた割にはなんともあっけないものであったのは確かだった。

しかし、実はこの場所『西サハラ自治区』のような名で呼ばれている場所でモロッコから独立を目指して戦っているのだった。その為にこの左右の荒野地帯には過去に埋められた地雷が無数にあるというので驚きだった。人間の負の遺産というのはどこにでもあるのだな、と改めて感じさせられたのであった。

砂漠の中の国境、モーリタニアへ

モロッコとモーリタニアの国境も砂漠の荒野の中にあり、トタン屋根で出来た事務所みたいのが一つ立っていたかと思うと、そこでスタンプ一つ押してもらえば、難なく隣国と呼ばれる土地へと行く事ができたのだった。

あたり一面見渡しても、今まで来た所もこれから行く所も大した違いはないのだが、それが人間が決めたまさに線引きなのだった。

大西洋に沈む夕陽

その後、無事に国境を超えたが街などはなく、しばらく僕らは歩く羽目になった。

たいていどこの国でも国境にはバスが来ていたり、タクシーなどいるものだ。しかしこの砂漠の中の国境だけに限ってはそういったものは期待できそうになかった。

(ちなみにここまではモロッコ側の乗合タクシーで来た。)

国境管理員に尋ねると、近くの街まで50kmとの事だった。

冗談じゃないが、ここにいても誰も来なさそうなので僕らは歩くしかなかった。

2時間も歩いたろうか?早速のアフリカの洗礼にヘトヘトになった。しかし、月が満ちてきていて、明るい夜空の中僕らの気分も高揚していた。

しばらくして、僕らはようやく大きな道路へとぶつかった。
そこでヒッチハイクをすることにした。

程なくして、黒いセダンが停まってくれた。アウディだ。少し前の型だが貫禄のある車だ。
中には黒いスーツに金色の時計をした恰幅のいい男性が乗っていた。年の頃は初老程か。隣に一緒にいるのは彼の妻だろうか、品格の良さが伝わってきた。当然ながら2人とも肌の色は真っ黒だった。

月明かりと、頼りなく光るオレンジ色の国道の街灯に照されて見えてきた光景だった。

分かってはいるけど、驚いてしまう。
そしてそんな自分が新鮮に感じたのだった。

その夜は無事にヌアジブという街まで連れて行ってもらい、宿へと辿り着くことが出来た。

どこを見ても黒人だらけ!初めての光景に圧倒される

次の日街を散策してみる。
宿を一歩出ると、通行人も店も食堂も当たり前ながらみんな黒人だ。
雄生と望と一緒に歩くのでまだ大丈夫だが、最初は1人で歩くのが怖かった。

街を歩いていれば、僕らは目立つ。何が目立つかというと肌の色が目立つのだ。
人種を色で分けると僕らは黄色人種ということになるが、真っ黒な肌の人の前では黄色も白も同じだ。

通行人がギョロッと僕らを見てきたり、子供達が興味津々に声を掛けてきたりする。

 

ある時、僕らは街のマーケットにいた。

ここも今まで訪れた多くの国がそうであったように様々な物が揃う。
この国はかなり質素で物や人口もそこまで溢れていなくても、唯一ここだけは活気があった。

そしてそういった場所を歩いていると必ず話しかけてくる人たちが何人かいる。
それらは通常、どこかのお土産屋さんだったり、両替や、ホテル、タクシーなどの客引き、また違法な何かを持ちかけてくる怪しい人々だ。

僕は通常、そういった人たちの相手をしなかったし、身を守る意識で彼らを避けていた。

それは望も同じで、安易にそう行った人たちの誘いに乗ることなどなかった。

しかし、雄生だけは違った。

話しかけてくる相手に対して、最初から彼は疑うような事はしなかったし、話を全部聞いた。
その姿勢はオープンだったし、フレンドリーだった。

もちろん状況にもよるだろうが、彼の人とに対するコミュニケーションの大きな違いをまざまざと見せつけられたのだった。

しかし彼はある時、話しかけてきたある現地人の若者の話しにさらに付いていき、その彼の家がここの近くにあるから、チャイをご馳走するから来ないか?という展開になった。

僕だったら、この時点で問題外で、’’No!’’だ。
望も家まで行くのは嫌がった。

しかし、雄生はそれでも、面白そうじゃん!行こうよ!と全く恐怖を感じていないようだった。

旅人を狙った強盗というのはよく聞く話だし、また飲み物に睡眠薬を入れられる睡眠薬強盗なんかもあったりする。大人数で襲われたらどうするつもりだ。

しかし頭で考えていても仕方がない。今は仲間がいる。それを信じてみよう。
僕は、ならばと付いていくことにした。雄生がいればきっと大丈夫だろう。腹を括った。

望も付いてきた。

マーケットから5分も歩くと、彼が下宿しているという古びたアパートが見えてきた。3階建で、一応鉄筋っぽい。下の階はテナントが入っていた。しかしあくまでもアフリカ、という感じで寂れていて簡素で汚らしく、どことなく淋しい。

もう夕方の為、日が暮れてきている。
部屋の中に通されると窓はなく真っ暗だった。
ロウソク一本が灯された。

部屋の中が見えてくると、そこは想像以上にシンプルで質素なものだった。

6畳ほどの広さに、しかし家具などは何もなく、簡素なベットが一つ置いてあるだけだった。
床はコンクリートが剥きっぱなしで、それだけだった。

彼は僕らに部屋で待つように言うと、チャイの道具を持ってくると言って出て行った。

僕らは若干不安を覚えながらも雄生を信じた。
会話も雄生のフランス語に頼るしかなかった。ここは旧フランス領だったために共通語はフランス語だった。英語はほぼ通じなかった。
幸い、雄生はカナダ育ちなので、若干フランス語の知識があるようだった。それでもフレーズブックなどを見ながら苦労して会話をしていた。

しばらく部屋で待っていると、扉が開いた。そこには数人の影があった。

それは彼の友人と称する人達で、3、4人いた…。

友達になるのに言葉も文化も価値観も必要ないと知る

その後も近くに住む友人なのか、来るわ、来るわでその内に部屋はいっぱいになり、10人くらい集まった。

望は人数が増えていくごとに半分青ざめていた…。

彼は約束通りチャイを淹れてくれた。

チャイを淹れるている間、たわいもない会話をするが、場の微妙な緊張感からか盛り上がらない。

チャイ(お茶)はこの地でもよく飲まれていた。

また雄生しか言葉を話せないせいもあったかもしれない。

しかし、10人も集まった彼の友人達はそんな事はお構い無しに、僕らをクリクリとした好奇心の目で見てくる。肌が真っ黒で見えない分、目だけが白く浮か
び上がっていた。
お互い喋りたいけど上手く喋れない。

僕らはチャイも頂き、さてどうしようか、という雰囲気になった。

このまま帰る?というのも切り出しにくい。

なんのきっかけだったか今となっては覚えていない。
しかし、何かのきっかけで、ブルースリーとかジャッキーチェンと誰かが言った。

僕はその言葉を聞き、咄嗟にあの独特の『アチョーー!!』という声をあげてしまった。

しかし次の瞬間、予想外の事が起こった…!

その場は大爆笑の渦に包まれたのだった…!!
みんな手を叩いて笑い、お腹を抱えて笑い出した。

今までの緊張からか、みな堰を切ったように感情をあらわにしたのだった。

予想外の展開に僕らも驚いた。

そして雄生も乗ってきて、みんなで遊びだした!ブルースリーやジャッキーチェンなどのモノマネをした。カメハメ波の撃ち方なんかも教えたりしてもう訳がわからない。(笑)なんちゃってカンフーのレッスンなどもして遊んだ。日本語で1から10まで数えて正拳突きの練習をしたり空手も混ざった。僕らの知ってる限りの技を教えたのだった。もう何でもアリだ(笑)

しかし、みんなノリノリで僕らの真似をし、何かある度に大爆笑が起こった!

彼らからしてみればそうであろう、日本だろうが中国だろうが大した問題ではなく、あの有名な映画でよく見ていた、アジアの奇怪な声を上げるヒーローが、今まさに目の前にいるんだ。

それからというもの場の空気は一気に和み、彼らは色々と興味があったのか、中国やら日本やらそこらへんはもうごちゃ混ぜになって色々と質問してきた。

それでも会話はほとんどできないし、あまり成り立たない。
しかし、それらはむしろ、今となってはもうたいして必要ではなかった。

何か一つだけでも分かりあえれば、それだけで十分だったのだ。

それは盛り上がりに盛り上がり、みんな純粋な感情だけで僕らと接してきてくれているのが素直に伝わってきた。

*補足*
『この地でもしっかりと中国製の安い製品はマーケットで出回っており、コピー品はたくさんある。20本くらいの映画が一つのDVDにまとまって安価で販売されていたりする。ハリウッド映画などは大抵が揃っていた!』

すごく仲良くなって、最後まで楽しい時間を過ごさせてもらった!^^

知れば怖くはなくなる

これ以降、僕の彼らに対する目は変わった。
恐怖というものはなくなり、一人でも難なく外へと出かけられるようになった。
この一件から学んだ事は大きかった。

僕らは知らないと恐怖から相手を否定してしまう傾向があると思う。
それは、日常のあらゆるところに潜んでいるのではないだろうか?
学校での友人関係でも、会社での人間関係でも、隣近所も、今出会った人でも、誰にでも。

よく知らないから避けるし、するとネガティブな感情が生まれる。
それは人間の自己防衛という本能なのかも知れないが。

しかし話してみたら実は良い人だった、という事はないだろうか?
話したら案外良い人だったし、今まで抱いていた悪い感情は無くなる。
それは人だけでなく、国でも物でも何でもそうだ。

知れば怖くなくなる。
知ればもっと知りたくなる。

いざ始まった本格的なアフリカ、ブラックアフリカ。
さぁ、更なる深みへと目指し進んでいこう!

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パフォーマーYogi 二十歳の頃より世界を周る放浪の旅に出る。アジア、ヨーロッパ、アフリカと駆け巡り、そこでの出逢いからパフォーマーとして歩み始める。その後はイタリアに居を定め演劇芸術を学んでいく。豊富な経験と独特の感性から綴られる言葉は広く世の中を描く。特技はバルーンアートとジャグリング、ハンドパン演奏♪
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