ローマの公共交通機関はいくつかあります。
主に、市バス、トラム、メトロです。
それらの利用について日本と大きく異なる点がいくつかあります。
- 料金制度
- チケット購入場所
- 刻印機のシステム
主にこの3つです。
それぞれを詳しく紹介します。
なお、チケットは一枚で全て(市バス、トラム、メトロ)で共通です。
目次
料金制度
日本は一般的に、距離によって料金が変わってくる。
例えば山手線で「新宿→渋谷」と、「新宿→品川」に行くのとでは当然料金が違います。
しかしローマやイタリアの他都市では、距離ではなく時間制度が主に使われています。
ローマについては一回のチケットで100分間有効。
時間内ならローマ市内のどこまででも行けます。
チケット料金も1.5ユーロ。
これ一枚でメトロは一度、しかし市バス、トラムは時間内ならば何度でも乗れちゃいます!!
とってもお得だと思いませんか!?
ローマのメトロ
ローマにもメトロがあります。
たった3路線だけではありますが…^^;
首都なのにたったの3路線!?ローマのメトロの訳とは
イタリアの首都として名声高いローマ、また世界中から観光客が押し寄せる観光立国でもある。
そのために道路の渋滞も中心部はかなり激しく、メトロの導入が何十年も前から検討されている。
しかし、なかなかその工事は進まない…。
新しいメトロC線も20年以上をかけてようやく半分ほど完成した。
あまり働き者でない国民性ももちろんあるが、じつは他にも理由があった!
それは、悠久の歴史を誇り、掘れば掘るだけ過去の産物が発掘されるローマ。
その度に工事は中断され歴史考古学者が代わって現場の指揮をとる。
そんなんだから、まともに工事が進まないのであった…。
また労働者の方も、「完成させると我々の仕事がなくなる」だからゆっくりやるんだなんて声も聞かれる。
イタリア人らしい言い分だろうか!?
何にせよ、メトロC線が完成するまでは、きっとまだ100年以上はかかるだろう。孫の孫の孫くらい?
地元の人たちはそう笑いながら自虐的に語る。
今日もローマの街中は、渋滞と混雑で大変なのに…。
ローマの市バス
ローマはメトロが少ない代わりに市バスがかなり細かい所まで走っていて、市バスを使いこなせれば色々な所まで行けます。
バスはまず、自分のホテルの近くのバス停を聞くなりして調べてください。
市バスはローマ人の足なのでみんな使っています。
ホテルの方が教えてくれると思います。
まずは、自分がよく使うバスを覚えておくといいです。
番号表記にフクロウのマークがあるのはナイトバスです。
夜中0時から朝方5時頃まで走っています。1時間に1本ですが、夜中でも移動ができるので便利です。(チケットや料金システムは同じ)
また、大きなバス停などは、たまに電子時刻板が設置されていて、GPSによってバスの到着時間を教えてくれます。
これは、170番のバスが32コ前の停留所にいて、56分後に来る。
しかしここまで待つ事はおかしいし、間違って表記されている事も多い…。
この場合少し経ってまた見てみると、もっと短い時間に表記が変わっているか、表記そのものが消えてしまっている。
しかし、大まかにはこの電光掲示板は信用できます。(苦笑)
こんなものまで乗れてしまいます!
実はこのチケットでローマ市内の範囲だったら電車も乗れてしまいます!
会社が違うのにすごい事である。
いわば東京で、西武線のチケットでJRが乗れるようなものです。
そしてこれが結構便利なんです。例えば、見てください下の路線マップを。↓
灰色で丸く描かれているのがローマ市内です。
けっこう遠くまで行けます!
なので、市バスに乗って、メトロに乗って、トラムも使って、さらに電車も組み合わせれば、1.5ユーロでかなり移動できるのです!!!
めちゃくちゃお得だと思いませんか?!
チケット購入場所
このお得なローマ市内の公共交通。
チケットを購入できる場所は主に以下の場所です。
- キオスク
- たばこ屋
- メトロの入り口
一つづつ見ていきましょう。
キオスク
キオスクは主に駅の中にあります。
街中の路上にある場合もあります。
新聞や雑誌などがたくさん掲げられているので、キオスクだとすぐにわかると思います。
たばこ屋
街中であれば、たばこ屋さんで売っています。
タバコ屋さんはTabacchi(タバッキ)またはTabaccaio(タバッカイオ)だったりTabaccheria(タバッケリア)
ともいくつか呼ばれますが、全体的にタバコを彷彿させる文字が入るのでわかりやすいと思います。
上の写真、左上のところにある「T」のマークが政府の認証を受けているたばこ屋さんの証。
ここでメトロ・バスのチケットを欲しいと言えば売ってくれます。
余談ですが、少し多めに買っておく事をオススメします。
たばこ屋は夜だったり、日曜日だったりすると開いていないからです。
またここではプリペイド携帯電話の支払いや郵便切手なども買えます。
たばこ屋、キオスクでチケットを買うときの注意点。
チケットを買うときは、「メトロチケットを下さい」といいましょう。
それが一番わかりやすいです。もしくは、ATAC(アタック)のチケットと。(運営会社の名前)
たばこ屋やキオスクでは郊外へと行くバスチケットも扱っているためです。
メトロの入り口
最後に紹介するのはメトロの入り口です。
そこでは自動券売機にてチケットを売っています。
すでに紹介した通りそのチケットは市バスとトラムも共通なので、そのまま使えます。
メトロを乗り終えた後も、捨てずに持っておくといいと思います。
刻印機とは
日本にはあまりないのでピンと来ないと思います。
しかし基本的にヨーロッパの多くの国はこの刻印機システムです。
要は、お金を払ったという事を証明する為の自己申告システムです。
そう、実はチケットがなくても乗れてしまえて無賃乗車している人も中にはいます。
年々、取締りが厳しくなっていて、自動化ゲートや乗り降りのルールを徹底している国はヨーロッパでは増えていますが、しかしローマでは未だ多くの場所ではこの昔ながらのこのシステムです。(メトロを除いて)
そして検査員が定期的に乗り込んできて見回りに来ます。
万が一に検査員がきた時にチケットがなかったり、刻印がされていないと罰金になります。
ローマであれば、その場で罰金を払えば50ユーロ。
振り込みであれば104ユーロだったかと思います。
チケットの有効時間が過ぎていない事も注意してくださいね。
左のは未使用、右のが刻印済み。
刻印機に通すと右の赤丸の所に時間が刻印されます。
日付の書き方はイタリアは日本の逆で、この場合だと
29日7月2019年 21:02 まで
入場した時間が下側に押され、19:22 です。
一度刻印したものはその後、バスやトラムなどを乗り換えても毎度刻印する必要はなく、そのままそれを持っていれば大丈夫です。
メトロは一度のみ。メトロは現在自動ゲート化されていて、一度メトロゲートで刻印したチケットをまたメトロゲートに入れてもはじき返されてドアは開きません。
時刻表について
電車は基本的に時刻表通りに動いているが、それ以外の市バスなどはけっこう適当だ。
市バスは、基本15分に1本というくくりで動いている。
しかし、交通渋滞の激しいローマでは、それ通りに動いているのは稀だ。
30分以上バスが来ないと思ったら、3台続けて同じ行き先のバスが連なって来た、という事もまま起こりうる。
メトロに関しては、5分も待てば次が来る。メトロはなかなか上出来だ!
長期滞在者は定期券が超便利!
もし、しばらくローマに滞在し移動を多くするようならば、このバス・メトロ運営会社のATACが発行する定期券が超便利です!
なぜかというと、その割引率が半端ない。
例えば、
- 1日券、7ユーロ
- 2日券、12.50ユーロ
- 3日券、18ユーロ
そして、長期になればなるほどお得になる。
- 1週間券、24ユーロ
- 1ヶ月券、35ユーロ
ボクは滞在中、常に一ヶ月券を買っていて自由に動き回っていました。
日本では考えられないですよね!?この料金プラン。
なぜなら東京都内の市バス、メトロ、トラム、そしてJRも乗り放題で、月々4000円ちょっと!?
運営会社のATAC、利益が出ているのかとちょっと心配になる時さえあります^^;
まとめ
イタリアの交通事情は日本とかなり違うし、他のヨーロッパの都市に比べても違います。
時間の不正確さや、車両の汚さなど…^^;
たまに壊れたから、みんなここで降りろと言われる時もありますw
また運転が荒かったり、そもそもローマの石畳は見た目はいいが、乗り心地はすごく悪い…。
最初は慣れないし戸惑う事も多いと思います、しかし東京のメトロのような複雑さはないです。
そしてバス番号を覚えて乗りこなせるようになって行くととても便利だし楽しくなってくると思います^^
みなさんがより楽しいローマライフを満喫できることを願って!
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